平日WEB系SE 週末時々自転車屋

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日本語の情報が全然ない!Amazon Gift Cards on Demand(AGCOD)の導入はちょっと新鮮だった

天の声のお蔭!?で一人で全部開発することに

私の運用しているWebサイトにはポイントサービスがあるのですが、ちょうど2年前、今まで使っていた外部のASPのポイントサイトを止めて、自前でアマゾンギフト券に交換する仕組みを導入することになりました。

で、その自前の仕組みですが、突然 お前一人で全部作れ という酷い天の声が・・・。

しがないサラリーマンとしては拒否できるわけもなく、しょうがないので既存の仕組みの理解(元々50%位は理解していた)から新しい仕組みの要件の調整・設計・開発・テスト・システム移行・インフラの構築まで本当に最初から最後まで全部一人で行いました。

本当に全てを一人で作るのは久しぶりだったので、ある意味楽(誰かに指示を出したりしなくていい)で、ある意味大変(全部が自分に降りかかってくる)でしたが、中でも一番大変だったのが、アマゾンのギフト券交換のAPIを利用する部分の調整と開発です。

 

AGCODとは

アマゾンギフト券をシステムでその場で払い出せるようにするには事前に決まった金額のギフト券を払い出してもらう コードタイプ か都度好きなタイミングで好きな金額を交換できる オンデマンドタイプ を利用することになりますが、要件的により実装が面倒くさいであろう オンデマンドタイプ を利用することになりました。

 

アマゾンギフト券の法人向けサービスについてはこのページに詳しく書かれています。

www.amazon.co.jp

※オンデマンドタイプのことを Amazon Gift Cards on Demand(AGCOD) と言います。

 

開発自体は順調に進み、予定(5ヶ月)よりもだいぶ早く(3.5ヶ月)終わりましたが、やはりアマゾンは ザ・アメリカの会社 なのでシステマチックな部分(AWSのアカウントを利用するなど)は合理的でしたが、アメリカ本国とのやり取りなどもあるため、大変時間と調整に手間がかかりました。

 

AGCODの利用の流れ

AGCODのを利用するまでの手順はこんな感じになります。

  1. アマゾンとAGCOD利用の契約を結ぶ
  2. 連絡専用のメールアドレスを2つ用意する
  3. 連絡専用のメールアドレスでAWSのアカウントを開発用と本番用の2つ作りアマゾンに伝える
  4. AGCODの開発機の接続用のIDを教えてもらう
  5. AGCODの開発機を利用して、アバウトな英語の仕様書を元に頑張って開発
  6. 開発が終わったらAGCODの開発機で所定のテストを実施してアマゾン側にテスト結果を伝える
  7. アマゾン側から改めてテストケースが送られてくる
  8. 届いたテストケースを実施して、テスト時の情報と共にてアマゾン側にテスト結果を伝える
  9. アマゾン側でログなどを確認し問題ないことを確認できたら開発機でのテストは完了
  10. 次に本番環境での接続確認をするためにまずはアマゾンの口座に入金
  11. 日本の担当営業が来社して、アメリカの担当者と英語!!!で話しながら本番環境で実際のギフト券交換のテストを行う

 ざっとこれだけの段階を踏みます。

 

開発のポイント

一番のポイントはやはり英語のアバウトな仕様書を元に開発する作業です。
提供された仕様書は日本の開発会社が求める水準であればそれはないだろうというレベルだったりします。
それを読み解きながら試行錯誤するのが一番大変でした。(とはいえWebのAPIの通信なので、1日か2日あれば呼び出す部分の開発はできます)

※仕様の確認のために日本の担当者経由で10通くらいメールを送りました。

 

英語・・・

また、最後の本番環境のテストは接続元の会社の存在確認も兼ねているみたいで、わざわざアメリカの担当者、日本の担当者、私が同時にテストに立ち会う形になり驚きました。
※アメリカの担当者と電話会議の形式でテストを行うと言われたときに、英語が話せないのでどうしたらよいでしょうかと日本の担当者に泣き言を言ったのは内緒です。(日本の担当者も同席するなら最初から言ってくれ)


Webサイトを運営しているとさまざまなWebのシステムと連携することがありますが、海外のシステムと連携することは稀なので、いい経験になりました。