出禁のお客さんの襲来(自転車屋の話です)
久しぶりに数少ない出入り禁止のお客さんが来たので書きます。
出入り禁止
商売をやっていると、良いお客さんばかりでなく、面倒なお客さんも極たまにですがいらっしゃいます。
当然商売なのである程度は我慢しますが、本当に面倒で商売に悪影響があるようなお客さんを出入り禁止にしたことがあります。
※私は20年以上お店を手伝っている間に1人だけ、親も2,3人と言っていました。
出禁のオジサン襲来
親が出入り禁止にしたオジサンが来店しました。
このおじさんは近所に住んでいる人で偏屈で有名な人なのですが、とにかく文句が多いのです。
自転車のライトを点けると重い
なんで自転車のタイヤの空気は抜けるんだ
・・・
などなどどうしようもないことばかり言ってきます。
しかもうちのお店で買っていない自転車に対してです。
他のお客さんがいてもお構いなしに文句を言い続けるので出禁にしたらしいです。
で、そのオジサンが出禁にして以来初めてパンクの修理をしてほしいと言って来店しました。
かなり時間が経って出禁にされたことを忘れたのか、もう時効だと思っているのかよくわかりませんが、私が店番しているときに来ました。
※出禁にしたのが私が手伝うずっと前だったらしいので30年近く経っているのではないでしょうか。
パンクの修理
私も相当前に出禁にしたことを聞いていて、すっかり忘れていたので普通に修理を受けてしまいました。
パンクしたというのでチューブを確認したところ確かに穴が空いていたのでその部分を見せ、無事に修理が終わりました。
珍しい客が来たと親に話したところ、出禁にしたことを言われやっと思い出したのですが、この時は特に文句もなく黙っていたので、「30年経つと人間変わるのかなー」なんて話していました。
1週間後再度襲来
1週間ほど経ったある日、またもや私が店番をしているときに来ました。
オジサン:この店はパンクの修理も満足にできないのか!
今度はかなり怒っている様子で、大きな声で怒鳴りながら入ってきました。
ちょうどお得意さんのおばさんが修理に来ていたのですが、そんなのお構いなしです。
私:どうしました?
と修理の手を止めて話すと、
オジサン:この間のパンクが直っていない
なんなんだこの店は
・・・
怒っていて詳しく状況を聞いても要領を得ないので困っていると、お得意さんが気を使って
お得意さん:私のは後で良いから先に見てあげたら
と言ってくれたので、オジサンの自転車を先に見みることに。
※この時もこのオジサンは当たり前みたいな顔していました。(ムカつく)
普通にパンク
で、タイヤを開ける前にぐるっとタイヤを一周させて確認したところ、タイヤに画鋲が刺さっていました。
何のことはない、普通に自転車に乗っていて画鋲を踏んだだけのことのようです。
※1週間前の修理とは関係ありませんでした。
私:画鋲が刺さっていますけど、タイヤ見てませんか?
刺さっている画鋲を見せると、グチグチ言っていたのも止まり、目が泳いでいます。
私:修理とは関係なく、画鋲を踏んでパンクしたようですね。
先に修理していたお客さんの方終わらせちゃうので少々お待ちください。
あと、先日の修理とは関係ないので、また修理代かかりますよ。
オジサン:・・・(渋い顔をして)分かった
お得意さんの方を見るとニヤけています。
思わず私もニヤけそうになりましたが、なんとか無表情でいました・・・
無表情でいられた・・・はず・・・(笑)
出禁にしたことを言い忘れてしまいましたが、バツが悪くてまたしばらく来られないと思います。
また20年後お待ちしております。
※80近いはずなので、生きているうちに来るかどうか・・・。